いつの時も親は親、子は子
休日に父の入院先へ見舞いに行く
以前は何本もの管が体中に繋がっており、その先には監視のモニターが表示されていた
体調に少しでも異常が出ると、けたたましい警告音が鳴り響き、隣のナースステーションから看護師が飛んで来る状態だった
今日の父は管など1本も繋がっておらず、病室もナースステーションからほど遠い大部屋に移されていた
トイレも自分で歩いて行ける
その条件だけでも回復してきていると言えるだろう
人口呼吸器の管も取れてはいるが、喉を貫通していた跡があり痛々しい
体はすっかり痩せ、頬も こけている
目はくぼみ、ぎょろりとしておりそのせいか、眼光も鋭く感じられた
病気で気持ちは落ち込んでいるのかと思いきや、意識は はっきりとし僕など家族のことを心配している
何もお願いしていないのに、経験からくる人生のアドバイスを勝手に語りだす
そんな事より、まずは自分の体を心配せえよ
そう思いながら黙って父の話を聞いていた