一人、気ままに
或る平日の朝。
僕は普段よりも遅く目が覚めた。
その日は数少ない、平日の休講日だった為だ。
僕は空いた時間を使い、車へ乗り込んだ。
ハンドルを南へ切った。
外は雨が降っている。
勢いよく動くワイパー。

僕はカフェで 一人、まったりしたかった。
それは いつもココで出てくる某カフェでは無く、
初めて行く地方のカフェ。
そこは古民家を改造し、カフェの建物自体、
道路面からは 見えない。
気を付けないと 通り過ぎてしまう、
隠れ家的な場所だった。

入口にはコスモスが飾られており、秋らしい雰囲気。
おもてなしの心遣いに期待が高まる。

出掛けた時間帯が遅かったので、ランチタイムは
とっくに終わり、ケーキセットも 終了していた。

靴を脱いで、カフェの中へ入る。
建物の2階には、二人座れば、満員の小さなスペース。
丸テーブル。

僕は1階の窓辺に座る。
熱いコーヒーを飲みながら、ぼんやり過ごす。
外を眺めてみれば、テラスを 濡らす雨。
心静かに 一人で過ごす。
そんな時間が、僕は好きだ。

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