ウチのジョンも ・ ・ ・
鹿児島市内でも毎日寒い日が続いている。
そして、寒いのが苦手な僕はユーウツな日々が続いている。
寒さ対策の為、某駅ビルへ冬用の新しい服を探しに行った。
温かいぬくぬくとした服が欲しい。
何階にも連なるエスカレータを登っていき、丁度エスカレータを降りた
目の前にそのショップはある。
エスカレータに乗ってた流れでショーウインドウを眺めながら
吸い込まれるようにショップへ入る。
インナーにするかアウターにするか何にも決めてない。
とりあえず店内を歩き回るとチノパンが目に付いた。
「これって結構カッチョイイかも」
僕は手に取ってみた。
衝動買いが得意な僕は既に“買いたいモード”になっていたが、
よくよく考えてみると僕はチノパンが妙に似合ってしまう。
僕がチノパンを履くと どんなに洒落たデザインでもよく街中で
道路工事をしているオジサン達が履いている作業ズボンと
全く同じにしか見えない。
悲しい。
なんて事をぼんやり考えていたら急に店員が僕の隣にやって来て
話しかけてきた。
「お客様、ウチのジョンもそれは履き心地がイイと言っております!」
「は?」
あっけにとられていても更にフレンドリーなトークは続く。
「いえ、ですから ウチのジョンも・・・」
「は??」
話を聞いてみると どうやら近くにいたマネキンが同じチノパンを
履いていて 店員がマネキンに即興で名前を付け履き心地を
アピールしたかったらしい。
僕は理解するのに時間が掛かった。
コメント