なしごれん　って何ですか？

いきなりだが僕は早めにこの世からいなくなるだろう

それはすなわち死ぬということだ

時期としては定年退職よりもまだずっと早い、次の大台の年齢に入る前だろう

しかし自死するという事では無い

自分で動かなくても向こうから死はやって来る

死を意識していれば自然とあの世との距離は近くなる

根拠は過去の経験でその事ばかり呪文のように思っていると必ず実現しているからだ

実績として入院や怪我、離職に離婚それらは全て過去に思い通りにうまく引き寄せる事が出来た

ただ、生活費を稼ぐ為だけの仕事

昼間は職場で上司の言動にびくびくし、夜は自宅でヨメの言動にびくびくする

毎日の生活に疲れた

これからの人生で何の目的も、やりたい事も何も無い

先月に結婚したが、結婚した途端に両親は「早く子供を」と言う

一般で言うところの子供も一軒家も全く欲しくない

特に子供を育てるとなると、時間もカネも大きく取られる

子供が産まれたと同時に成人になるまで大きな支払いがスタートする

大きな借金、そんなものはまっぴらごめんだ

僕には無理

毎日の食費を稼がないといけないならば、生きている事は毎日借金を作っているのと同じ

きりがない

生きている限りこの疲労は続く

早めにあの世へ移った方が良いだろう

僕が亡くなる具体的な手段は

交通事故なのか、病気なのか、現場での事故なのか、僕には分からない

しかしある日に突然やって来て実現するだろう

もう僕は疲れた

それが僕にとって安堵、安らぎの道なのだ

毎年恒例、ご近所の夏祭り

出店で買ったペットボトルのお茶は１本、３００円

あまりにも高くて買った後にヨメから、がられました

祭りのシメ

花火が綺麗でした

ヨメの乗ってる車は車検が近い

この機会に買い換える

大手ディーラー4社を見て回った

なるべく安く買いたい

でも各社1巡目の交渉なので、特に値引きを要望する必要は無い

試乗車に乗せてもらう

ヨメが運転しフィーリングを確認

その車を気に入るかどうか

選ぶ楽しさ

そして後は見積を貰うだけ

見積でディーラーは勝手に値引きを出してくる

ディーラーへ他の会社も見て回りどの車にするのか迷っている、

値段の安いところにしたい

そう伝えるだけ

ディーラーは契約を催促してくるがそこは焦らずにこちらのペースで進める

次に行くのは今月後半

値引きの渋い軽自動車と言われるがそこそこ値引きは出てくるだろう

ディーラーとの駆け引きも楽しい

不慮の事故

交差点で赤信号の停車中に後続車から追突されて1ヶ月が経過した

その後、地元の整形外科へ治療に通う

しかし医者は痛み止めの飲み薬と湿布を与えるのみ

そんな治療では不信感が募る

僕としてはちゃんとリハビリをして欲しい

相手方の保険会社へ連絡をして病院を変わることにした

変わった先は整骨院

そこはどうやら最近に開業した院らしい

建物も新しいが先生も若い

整骨院の先生へ経緯を説明し、治療を開始

先生は

「事故後の1ヶ月は特に治療の大切な時期だったんですが、大変でしたね」

そう言ってくれた

診察のベッドへうつ伏せになり、先生から首や腰を確認してもらった

先生は言った

「うわー、腰も首や肩もだいぶ張ってますね。きつかったでしょう」

僕は心の中で呟いた

（でも先生、それは事故のせいでは無くて、恐らく毎日の仕事のせいですよ）

揉んでもらった後は気持ちがいい

毎日の仕事終わりで行ってみよう

事故の治療は大切だが、どちらかと言うと僕的には仕事の疲れを癒しに暫く通うことにします

相手方の保険費用から全額治療費が出る事ですし

それは昨晩の事だった

風呂に入ろうとお風呂場の電気のスイッチを入れたら、チカチカと点滅しその後は点かなくなった

白熱電球を外してみたら、タングステンが切れていた

電球の換えは無い

仕方ないので、ただでさえ薄暗い脱衣場の電球を灯し、すりガラス越しの明かりで風呂に入った

今日になってみたら、ヨメがＥ26の口金をした新しいＬＥＤ電球を買ってくれていた

しかも買っただけでなく、取り替えていてくれた

僕はヨメへお礼を言った
「デンキュー・ベリーマッチ」
ヨメは冷ややかに返した
「わかったから、早くお風呂に入りなさいよ」