セカンド・オピニオンを 申し出る
父に癌の疑いがあって、何度も何度も 検査を重ねている。
しかし何度検査をしても結論が出ない。
現在の掛かり付けの医師が言うには、
「癌とは、ハッキリ言い切れない。 癌では無いかもしれない。
それであれば、いっそのこと手術して切り取りましょう」
と言う意見であった。
その意見に父を始め、僕達家族は納得していなかった。
病院側の あやふやな態度のまま、
高齢の父に 大きな手術を受けさせ、
体にも心にも、負担を掛けさせる訳にはいかない。
父の癌は現在、掛かり付けの某病院では 手術が不可能である。
某病院は、某大学病院を紹介した。
検査で伺った某大学病院の医師から言われた事は
手術日程の段取りだった。
不安な気持ちのままでいる父に
「このまま手術を受けさせるわけにはいかない」と僕は思った。
父の癌の手術が出来る病院は鹿児島県内に3か所しか無い。
僕は某大学病院の医師へ 直接、セカンドオピニオンを申し出て、
或る病院へ紹介状を書くよう依頼した。
それは癌治療について知識を持ってる人からのアドバイスだった。
僕はあらかじめ、その人を直接訪ね、相談していた。
書いてもらった紹介状を持って、別の某病院へ行き、
再度そこで検査をして医師から説明を聞いた。
その説明は今までに無く、とても細やかで、はっきりとしたものだった。
結局、手術をする方向になったが、父自身 納得している。
「ここの病院(先生)であれば、安心」と言っている。
父の その姿を見て 僕達家族も安心した。
今まで ふらついていた父の気持ちも手術へ向け、決心がついた。
もしかしたら
某大学病院の医師が行う手術内容と同じだったのかもしれない。
しかし「医師と患者の信頼関係」と言う面で、セカンドオピニオンを
お願いした今回の病院の方が、遥かに上である。
セカンドオピニオンを申し出て良かった。
さぁ、これから本格的な癌治療が始まる。
父を始めとして、僕達家族は癌に向けて闘う。
強い意志で 臨む。
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