黒い人
自宅で毎晩僕は、和室の六畳間に ひとりで寝ている。
昨夜も普段通り、畳に布団を敷いて ひとりで寝ていた。
左側を向いて熟睡していると 僕の背中側(僕の右側)から
二人の話声が聞こえてきた。
その話声で、僕は ぼんやり目が覚めつつあった。
二人の話している内容は、昔の思い出話をしているようだった。
「平成○○年は、×××・・・」
「昭和××年は、○○○・・・」
夜中だったせいか、二人のその声は ぼそぼそとした感じで
はっきりとは聞こえない。
僕はその話を聞きながら 段々と意識がはっきりとしてきて
心の中で
(あれ? 今、平成何年だっけ?)と 考えたら
いきなり、その二人が
「平成22年だよー!」と 大きな声で叫んだ。
びっくりした僕は慌てて起き上がり、二人の方を見てみたら
黒い人が二人座って こちらを見ていた。
この二人は この世の者とは思えない感じがした。
僕は怖かった。
と、ここで本当に目が覚めた。
黒い人を見たのは 夢の中の出来事だったのだ。
それにしても 黒い人は本当に全身真っ黒。
頭から顔から腕から全部、真っ黒。
おまけに夜中なのに はっきりとその黒い存在は見えた。
顔の表情も黒いながらも わかる。
ちょっと怖い夢だった。
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