傘を差して、たんかんソーダ
ぐだぐだ夜遅くまで仕事しているやつに残業代と言う、カネを払うなんて どうかしている
定時内にすっきり仕事を終わらせてるやつにこそ、手当てを出すべきだろう
終業の時刻を過ぎて、すぐにタイムカードを押した
上司の目なんか、気にしねーぜ
やることやって出来る男は さっさと帰るのさ
仕事を終えて、まっすぐ会場入り
あいにくの雨だった
傘の名前の付いた某イベントは文字通り、客の傘があちこちで開いていた
主催者は今夜が雨になることを前々から知っていたのか
会場で生ビールを買って、ぐーっと飲むつもりだった
しかし雨の夜に生ビールは似合わない
珍しいソーダを頼んだ
店主は「底のシロップを混ぜながら飲んでください」と言った
たんかんソーダと傘を持ちながら会場を歩く
オサレな見た目とは裏腹に、夜店に似合うとても甘い味だった
飲んだ瞬間、幼い頃に親と一緒に行った夜店を思い出していた
コメント