或る休日のマーケットで
或る休日、僕は車を鹿児島市内へ走らせた。
目的は某公園で行われるマーケットだった。
このマーケットは例年、今の時期に開催される。
緑豊かな この敷地とマーケットの雰囲気が良くマッチングして
僕は好きだ。
緑のトンネルの中に それぞれ出店者が店を並べる。
そして芝生も広々として 気持ちイイ。
僕は何を隠そう、雑貨を見て歩くのも好きである。
季節がら、クリスマス商品も多い。
今年は例年に比べ、食べ物の出店が多いように感じた。
その中で、僕の好きな 某スペイン料理店も出店していた。
その店の前では、外人のオッサンがギター1本で
しかも エーゴで、クリスマス・ソングを陽気に歌っていた。
僕は こんな素朴な雰囲気が大好きだ。
本来であれば、メニューにあったホット・ワインを
試してみたかったが、自家用車で来ていたので、
もうひとつの スープを注文。
人だかりを避けて、裏通りでスープを頂いた。
やはり、ウマイ。
温かくて、具も たっぷり。
シアワセ。
僕は こんな場所に来ると必ず、
昔と同様に
「家内には 何を買って帰ろう?」と言う思いが湧く。
でも家内は既に いない。
そして、
現在の僕には お土産を買って帰る相手もいない。
(これは「彼女が欲しい」と言う意味ではありません)
僕は買い物をする時に「人に喜んでもらう」と言う事が
大きなファクタ-を占めているので 買い物の張り合いが無い。
なので、
雑貨などを見る目も 最近は変わって来た。
昔は 家内が喜びそうなモノを探し、
家内が喜んでくれる顔を想像しながら選んでいたが、
今では それが出来ないので、自分が使いそうな商品を選ぶ。
しかし、そんな目で商品を見ても
ちっとも おもしろく無い。
ツマンナイ。
あまりの人の多さに僕は少し疲れて、メインの通りから
裏通りへ外れた。
そこは 全く静かな別世界だった。
落ち葉が舞い散り、秋の終わりを感じさせる。
足元には沢山の落ち葉達。
僕は1枚の落ち葉をひろう。
彼らも 元々は集合体だったものが、季節が終わり
それぞれ1枚になって 別れて落ちて行く。
僕自身も今年は家内との別れを経験した。
そして、
間もなく 現在、通っている某講座も終わり、今の仲間達とも
別々の道を歩んでいく。
それは出会いがあれば、当然、別れがあって
当たり前なのだけれど
今の僕には寂しくてしょうがない。
今年の 某マーケットは例年と違い、僕自身には
楽しむどころか、ちょっとツライものとなった。
色んなことを考え過ぎて、少し気持ちが落ち込み気味だろうか?
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