入道雲
車を運転していたら雨が降ってきた
日が射しているのに強い雨だ
すぐに止むだろうと思っていても小降りになったり強くなったり止みそうで止む気配がない
そのせいで今日は久しぶりに むっとした蒸し暑さに包まれている
僕は車のクーラーのスイッチを入れた
今僕は鹿児島市内の総合病院へ眼科検診で向かっている
長いこと通っているが、なかなか治る気配がない
恐らく今日の診察でも「このまま様子見ですね」と医者から言われ、今までと変わり無い漢方薬を飲み続けることになるだろう
無駄なようにも思え、病院へ通う手間と治療代が気にかかる
つい最近まで空には秋らしい、かすれた雲が幅を聞かせていたのに９月に入った途端、再び入道雲が姿を現すようになった
数年前には確かに夏の来なかった年があった
僕の記憶に残るよう、入道雲が踏ん張って「ここにいるぞ」と姿を見せているのかもしれない
入道雲の今年最後の悪あがきだろう
嫁の妊娠が分かり、数ヵ月経過
吐き気が襲い、嫁はきつそうにしていたが「これは赤ちゃんが元気な証拠」と頑張っている
赤ちゃんも既にお腹の中で自分の存在を現しているようだ
間もなく安定期に入る
今年は今までにない未体験の夏
更に来年以降は赤ちゃんが産まれ、印象に残る夏になるだろう
もしかしたら、ばたばたし過ぎて空を見上げることを忘れてしまうのかもしない
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