子のエゴ
父が体調を崩してまた入院した
もう入院するのは何度目だろうか
今回も油断が出来ない
容態が急変し、万が一となった場合の延命治療に着いて母親へ尋ねた
僕は当然、延命治療に着いて迷いなく行うものと思っていた
しかし返事は違った
「もう何度も入退院を繰り返し、苦しそうにしている様子を見てきた
何かあったなら、それは仕方ない
延命治療はしない方が良いかもしれない」
僕は驚いた
仮に会話が出来ず、ずっと寝たきりで話しかけても無反応な状態ならまだしも、
父は介護を必要とせず、バイクを乗り回し、散歩をし、世間話も出来る
そんな普通の生活が出来ていたのに周囲の判断で命を絶つ事が正解なのだろうか
でも元気な頃の父も
「また倒れるような事があったら延命治療はしなくて良い」と言っていた
今まで当然いた親が、突然いなくなる寂しさ
何があっても受け止めてくれていた親がいなくなる不安
頼っているつもりは無くても心の何処かでやはり頼りにしている安心感
それを無くすことの怖さ
もしかしたら、
親に少しでも長生きしてほしいと思うのは、子(私)のエゴなのかもしれない
容態の悪化次第では病院から延命治療を受けるのか、受けないのか
即座に判断を迫られるだろう
判断を誤れば、それは後々まで後悔が残る
今、仮に考えてみるが判断が付かない
でも僕は可能ならば、一日でも長く生きてもらいたい
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